谷 好通コラム

2010年05月15日(土)

2501.プラスの力の団結力

昨日の午前に福岡に飛んで、昨日の内に名古屋に帰るつもりでいたが、
つい飲んでしまい、福岡に一泊してしまった。
だから今、朝一番の飛行機で名古屋に飛んでいる。

飛行機はJALのエンブラエルE170。
通路を挟んで横2席ずつ、
窓側と通路側だけの小型のジェット機である。
この型の飛行機には昨年の2月、
オリバー カーンのCM撮影でドイツに行った時、
フィンランドのヘルシンキ経由の航空券が安かったので、
中部空港からFin AirのA-340でヘルシンキに飛んで、
ヘルシンキからミュンヘンに飛んだ時に乗った。
ブラジル製の飛行機である。
ブラジル製というと「大丈夫かな」と思うが、
ブラジルは以前から軍用機を数多く作っており、技術的には問題ないのであろう。
乗って不安はない。

しかし、福岡空港で思ったことが一つ。
JALがしきりに「定時運行にご理解とご協力をお願いします。」とアナウンスすることだ。
「出発時刻の15分前に手荷物検査を“締め切ります”。」とも言っていた。
いままでは「出発時刻の15分前までに手荷物検査を“終えられますよう”お願いします。」
と言っていたのが「手荷物検査を締め切ります。」に変わったのだ。
JALは定時運行に燃えているようだ。

そういえばJALは、
全便数に対する定時運行の比率が世界一であったとニュースで言っていた。
倒産し経営再建中のJALにとっては、久しぶりの明るいニュースであったのだろう。
スタッフにとっても倒産した会社の従業員という後ろめたさがあっただろうが、
定時運行率世界一という一つの大きなステータスがあって、
スタッフ全員のモチベーションが、今そこに集中しているのかもしれない。

人の集団は、何か目標を見つけ、それをみんなで共有し、
それに向かって一致団結して集中していくと、
大変大きな力を発揮する。

集団を一致団結させるには二つの方法がある。

一つは「被害者意識からの憎しみ」のマイナスの団結。
第二次対戦前、
ヒットラーは「ドイツ人がユダヤに搾取されて貧乏をさせられている。」と、
被害者意識を掻き立て、「ユダヤ憎し」でドイツ人を団結させた。
現代ではイスラム原理主義の急進派は、
聖地を奪われたイスラエルと、イスラムの教えに反するアメリカを憎み、
卑劣な無差別テロをも正当化している。
もっと身近にも、
学校のクラスの中で誰か一人を生贄にして、
「くさい」とか「うざい」とか勝手な言い分で
みんなでその子を憎み、その子をいじめることで、仲間意識を作ったりする。
いわゆる「いじめ」だ。
会社でも、上司や会社を馬鹿にしたり、被害者意識を煽ったりして
仲間意識を作り上げる情けない者がいる。
「被害者意識」と「憎しみ」と「集団的攻撃性」は、ワンセットのようだ。

このようなマイナスを基点としている団結は、
それ自体に生産性がないことと、
自らを被害者とし、被害者は加害者に対してどんな攻撃を加えてもいいという錯覚で、
現実に相手に大きな被害を与えるので、
相手からの深刻な反撃によって、撃破されることがほとんどだ。
被害者意識での団結は歴史の中でずっと負け続けてきた。

その反対にプラスの団結とは、
みんなで成し遂げるべき共通の目標を持つことによって得られる団結だ、
達成することで自分たちも社会にもプラスになることを共有する目標とし、
達成することにみんなの意識を集中して、力を合わせる。
一人ならば出来ないこと、
一人だったら続かないことも、
みんなで力を合わせることによって何倍もの力となり目標を実現していく。
これはみんなのためになることであり、
多くの場合、社会に対する貢献にもなることなので、
周囲の人、社会そのものも応援してくれて、
実現する可能性は高い。

負の団結は人間が持っているマイナスの面を露出するだけなので非常に簡単である。
しかし負けることが運命付けられている。

正の団結は人間の持っている理性的な部分と、忍耐、努力が必要なので、
そう簡単には作り出せないが、
いざ力が合わさった時にはとんでもない力を発揮する。

私もそんな会社を目指したい。

JALの「定時運行世界一」は、今のJALにとって大きな団結力の源なのだろう。

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プロフィール

谷 好通

代表取締役会長兼CEO

谷 好通

キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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